風の便り1月号
みなさん、山川野遊びしていますか。冬の野遊びシーズンまっただ中ですが、川もシーズンインが近づきました。
遊びたいことだらけで、困ってしまいますね。せいいっぱい楽しみましょう。今号は、遠くから風のたよりが届いています。
・ジュニア会員の朝倉寛くんが(bakken@p1.coralnet.or.jp)、高校総体クロスカントリースキー競技に出場します。中学校のときには複合でしたが、今度は距離競技です。楽しそうですね。些少ですが、餞別をお渡しします。今後も、ジュニア会員で全国レベルの催しに参加される場合には、お小遣いを差し上げます。どうぞ、事務局に申し出てください。水生昆虫の研究大会なんかでもいいですよ。
・アマチュア無線局の開局申請が遅れています。ぜひ、みなさんの免許番号を知らせてください。
・朝日町教育委員会主催ジュニアクロスカントリースキー教室のお手伝いをさせていただいていますが、毎回の報告「冬の野遊び通信」を発行しています。ご希望の方には配布しますので、お申し出ください。ちなみに、第1回は、小川荒戸谷コース、第2回は、三峯スキー場+北野コースでした。会員のボランティアスタッフへの協力に感謝いたします。
1月の山川野遊びの報告
@高峰クロカンツーリングレポート
■ 山行日時 :1999/01/11(sun) ■ 山名 :高峰 ■ コース :利賀村高峰登山口〜高峰 ■ メンバー :村井、山田、本村俊明、能登忍、大和、森田、坂本正(ビジター) ■ 天候 :雪 ■ 特別な装備 :クロカンスキー
午前7時30分黒部インターに集合し、高峰山を目差し出発する。高峰山って確かガイドブックに載っていたような気がするけれども調べもせずに、ただ案内に従ってついていくのでした。
砺波インターで高速をおり庄川から利賀方面へ向かい山道を進んでいくと、高峰山登山口の大きな標柱がたっている。ここまで来ると雪も30〜40cmは積もっているようだ。
路肩に車を止め、小雪の降る中、ゆっくりと歩く始める。先に登って行ったグループがあったので、その後をトレースしていく。クロカンツーリングに参加したのが今回初めてだし、日頃の運動不足もあるので後ろからゆっくりついていく。山頂に電波中継所があるとのことで、雪が無ければ舗装されているという林道を登っていくと、少しガスもかかってくるが約1時間半で山頂の電波中継局にたどり着いた。
すぐに雪でテーブルを作り、お楽しみの時間が始まる。自動車道路の斜度しかないのに、下りの滑りに自信が無いので、ピッチよく飲み進んでしまう自分が怖い。
アッという間に出発の時間となり、おっかなびっくりしながら、下っていく。借りたスキーが自分の体重と合わないのか滑りがあまり良くなかったけど、みんなで「滑った。転んだ。」と大騒ぎしながら下っていくと40分位で下山終了。往復でも、夏山と比べると大して時間はかかっていないのに、結構しんどかった。これからは、少しテレマークスキーの練習をしようと決心して家路につきました。
記 森田 薫@新年会&南保富士トレッキング
恒例の新年会が、1998年1月17日〜18日にかけて三峯で行われました。暖冬に加えて、工事による除雪が行われていたことから、現地までクルマを乗り入れることができました。
ほとんどの方がクルマで来られましたが、金沢さんは池の原でクルマを乗り捨て、手にビールを携えて、つぼ足で峠を越えてこられました。遭難寸前の姿に、一同感心しきりでした。例年は、スキーやかんじきなど人力で現地入りしましたから、むしろ、金沢さんが少しうらやましくもありました。結局、14名が集まり、わいわいと山川野遊び談義に花を咲かせました。
例年のお楽しみ、夜の三峯遊びは、今年も健在でした。雪洞作りやテレマーク大会などは行えませんでしたが、テレマークやスノーボードで遊ぶ人や、スノーシューで斜面を駆け上がって喜んでいる人など様々でした。
日付が変わろうとする頃、大和さんが三峯登頂を提案しました。冬期夜間登頂をしようということです。さっそく、まだ眠気に勝っていた数人が参加しました。午前0時寸前、三峯登頂。記念すべき初登の一歩は水口くんが記しました。
ところで、今回の風呂式鍋は、珍しく牛肉と海老。これは!と思わせたのですが、最近のシェフ米沢さんがいなかったもので、いつもと同じ調子でした。ぜひ、新しい味を開発していただきたいものです。提案してくださる方を募集しています。
(山川野遊び風呂式広報部)@南保富士登山
メンバー:大和、山田、森田、内山、村井、能登忍、能登久
前夜の酒と寝不足でもうろうとしていた。誰に起こされたのかも解らないまま、ラーメンを胃袋へ流し込んだ。言葉が耳には入るが、頭には入らない状態で南保富士に登る事になり、身仕度を済ませ外へ出ると皆は三峰を登り始めていた。林道へ出た所で合流していよいよ出発となった。
行程はそれ程辛くなかったが、雨が多少鬱陶しいぐらいで、それとあとストックを持って無いくらいだった。林道を通り登山道へ入ってすこし行った当たりから斜度がきつくなって来た。しかしスノーシューでもまだまだ快適に登る事ができる。
途中で先に登っていた人達(編集部注:坂本さんご一行)とすれちがった。僕が履いてたスノーシューを大変珍しいらしく色々と聞いて来られたが、自分には登る事に手一杯でその場は妙な笑顔でごまかした。
いよいよピークを目前にして僕はスノーシューを、脱いで登る事にした。雪は踏み固められて予想に反して進む事ができたが、不意を付いて起きる雪面の陥没に手を焼いた。
それでも遅れながらも何とか頂上に辿り着く事ができた。先に登っていたみんなは、待ちくたびれた様で、しかも少し寒かったらしく、早急に下山となった。この文を書きながら気づいたのだが、僕が山へ登ると非常に高い確立で雨にたたられているので、風呂式の雨男になってしまったのでは、と思っているのは僕だけなのだろうか。
(能登久YMA79751@biglobe.ne.jp)乳井泰彦さんが東京の近況などを伝えてきてくださいました。
東京雪だより
この冬、東京は珍しく雪の日が続きました。今シーズン3度目の雪降った 15日、私はスパッツをつけて家を出ました。東京の街の中で、スパッツをつけることになるとは思ってもいませんでした。もっとも、いざ、外に出てみると、道路の雪はすでに踏みつけられていて、あまり必要なかったようです。
最初に雪が降ったときは、電車が止まったりして交通が大混乱しました。同じ職場のアルバイトの女性は、止まった電車から身動きできず、翌朝7時にようやく家に帰り着きました。それは極端な例にしても、5駅の距離を歩いたとか、途中で会社に引き返して職場のソファで仮眠したとか、いろんな人がいました。私は幸い、利用している井の頭線が止まらなかったので、なんとか帰宅することができました。それに、普段でも、通勤にはオイルコートを着てビブラムソールのチロリアンシューズをはいているので、雪はちっとも苦にならないのです。
雪は、東京という街がいかに自然に弱いかを知る意味では、大変参考になったのではないかと思います。鉄道は、「輸送力=効率」を最優先させているので、非常時には本当に弱い。そんな都市の構造的な問題は別にしても、私が今回の雪で考えさせらたのは、非常時における個人の行動です。実は、同じ路線を使っていながら、早めに社を出た人は電車に乗れたのに、のんびり様子を見ていた人は乗れなかった。ほんのちょっとの時間差が明暗を分けたのです。ほかにも、状況をきちんと把握していて、動いている路線を乗り継いで帰った人もいました。帰宅を諦めた人でも、早めにホテルや社内の宿泊所を手配した人とそうでない人とでは、その後の境遇に違いが出たのは言うまでもありません。
新聞にこんなエピソードが載っていました。線路上で電車が止まってしまい、いつまでたっても動かない。たまりかねた乗客の一人がドアをこじ開け、近くのコンビニエンスストアで食料を買うと、また電車に戻って、そばにいた10人ほどの人と分け合って食べたというのです。普段は、他人のことなど無関心な都会人でも、こんなときには連帯感が生まれてくるのかもしれません。
結局、いざというときに大切なのは、個人の判断力、決断力、行動力ではないでしょうか。そこで今回の結論は、「雪の東京は、サバイバルのフィールドだ」。
早いもので、富山から東京に来て2年近くが経とうとしています。最初の1年はアウトドアとはまったく離れていましたが、昨年あたりから、一人で多摩川に出たり、奥多摩の山に登ったりするようになりました。都会には都会なりの自然との付き合い方もあるのではないかと思います。いつの日かまた、みんなと一緒に富山の川でロッドを振ることを夢見ながら。
(乳井泰彦 nyuui@emb.asahi-np.co.jp)例年富山解禁前の恒例、遠征釣行きですが、今年は福井を予定しています。フライフィッシング担当理事谷井さんは、福井の情報を送ってくださいました。
川の景色…福井より(その1)
福井に転勤して、いよいよ最初のシーズンを迎えることになった。フライ教室を卒業してようやく独り立ちというところだ。これからは、自分で考えそして、実践し、自分のフライの形を創ってゆきたいと思う。さて、福井の釣り事情だが、どうもルーズだ。規制があるとするとサクラ、鮎ぐらい、場所、そして人によっては年中OKとのこと。確かに昨年初めて訪れた川で、遊魚証が必要だったのは、真名川だけ、後は好きに釣ってくださいと言う感じ。実際には2月1日から9月31日までと県条例で定められているのだが。このような福井へ釣行との計画。事務局より計画書を提出せよとのことだが、取り敢えず川の紹介をしてみたい。
1、竹田川 丸岡町。
福井市内から車で40分。2月1日から8月31日まで、年券で5、000円。川としては龍ヶ鼻ダムの上流が良いとのこと、確かに川の、状態は良く、ミッジのハッチ、放流もしている。しかし、ウグイばっかりと言われるダム下が非常に気になる。狙いはヤマメ。しかし年券が高い。
2、真名川 大野市。
福井市内から車で90分。2月1日から9月30日まで。昨年、実績あり。 ヤマメ、しかし、手のひらサイズ。年券3、000円。ポイントは広範囲。放流直後のみと言う噂あり。
3、九頭竜川
皆さんご存じの、サクラ(編集部注:サクラマスのこと。花見の方ではありません)のメッカ。市内から車で20分。サクラについては、2月16日から5月15日まで、年券4、000円。しかし、土日は鮎釣り状態。
以上、黒部とは大違い。福井の川についてはまだまだ経験不足、これから期待。では再会をたのしみに。
(福井地区担当 谷井弘伸 DZS04424@nifty.ne.jp)編集部より editor's LINE
新年会でずらりと並んだテレマークやスノーシューを見ながら、冬の野遊びのギアについて、いくつか考えてみたくなった。最適という道具はあり得ないが、それぞれの特性を理解することで、 今より楽しく遊べたらいいな。
(裸石)info@noasobi.net