風の便り11月号

 いよいよ冬です。雪遊びの準備は整いましたか?今月の風のたよりをお届けします。

 ところで、スポーツヤマトさんのホームページが生まれました。私たちがよく知っているフィールドや、山川野遊びのギアが紹介されています。ご好意により山川野遊び風呂式のコーナーも設けられています。風のたよりや企画が紹介されています。ぜひ、ご覧ください。
URLは、

http://www.noasobi.net/です。

@1997年11月3日(月)海谷渓谷トレッキング"きのこ"鍋

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 例年、トレッキング入門として好評の海谷トレッキング。今年は、家族揃っての参加や、トレッキング初体験の方を迎えて、初冬の装いが始まった渓谷を楽しみました。
 風のたよりでは初めての子どもたちからの報告です。

川をわたったよ

 ぼくは家のひととうみだににいったよ。
 はしやはしごや川わたりしたよ。
 でっかいたきがあったよ。
 なかなかつかなかったよ。
 ちょうじょうのほうで、川をわたろうとすると、いぬにおそわれました。
 ちょうじょうについたら、コンクリートのさかであそんだよ。  
(文 本村翔平・小1)
 

2度目の海谷

 ぼくは家族と海谷へ行きました。お父さんの知り合いの人もいっしょに行きました。  ぼくは、2年前に一回行ったことがあって、だいたい道は知っていたけれど、お母さんや弟たちは行ったことがありませんでした。  出発してから急なコンクリートの道で、最初は少しひどかったけど、峠に来たら谷沿いの山道になったので、楽になりました。

 それから、ずっと歩くと、海川に着きました。そこには前まで橋があったそうです。(編集部注:橋ではなく、籠の渡しがありました)けれど、大水で流されていってしまったそうです。そこにははしごがあって、川に下りて渡れるようになっていました。石の上にのっていかなくてはならないので、少し渡りにくかったです。なんとか、渡っていきました。  そして、目的地に着くと、お弁当を食べて、弟たちと遊びました。帰りは、弟たちが疲れるから遅くなるので、みんなより早く帰りました。  帰りに川の水をお父さんのシエラカップですくって飲んだら、すごくおいしかったです。
 また、登りたいです。

(本村恭平・小4)

川をわたるぼくたち

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(絵 本村遼平・6歳)

@1997年11月8日(土)第2回メダカマニア"初代メダカ王"決定戦

 第1回メダカマニアでは、全く釣果がなく、既に存続の危ぶまれているメダカマニアですが、第2回を開催しました。ここで、文句なく初代メダカ王が決定します。釣れれば、ですが

 当日、快晴。風は冷たい。入川舟だまりは、ライズが乏しく、どうも「波高し」の予感。時間より少し早く現地入りしてライズの状況を観察するが、時間がそうさせるのか、ライズはどうも厳しい。大和さんが「雨でも降ったような」と形容したほどには見えない。夏の話だったから、季節の変化は止むを得まい。

 時々、シャケを捕獲する人々が豪快に網打ちをしている。かつての名横綱千代の富士の技がよく理解できる。次は、どこかで仏壇をひっくり返すのをみたいものだ。

 事情通に聞くと、かつてはシロザケが中心だったのに、最近では、ギンザケが多くなっているという。食味の問題なのだろう。いずれにしても、在来種を無視した放流だ。戦後の食糧事情を好転させた功績を評価するにしても、既に一定の役割を終え、どうにか見直す必要があるのだろう。いつか、このあたりでも合法的にあの魚を釣れるようになれば、フライフィッシングの楽しみは格段に増すであろう。そこに至るまでの道程が明確ではないが。今のように、「はちゃはん」(なしくずし)に捕獲している人もある現状ではなかなかコンセンサスを得るまでには至りにくい。

 しばらく、堤防の上でライズを確認していると、大和さん、大坂代表、能登久さんがやってくる。久さんは、ボク以外では最もメダカ釣りに熱心だ。そのために、おおよその問題点を把握している。なにしろ、食うところまではなんとかなった。ところが、かからないのである。フライパターンを変えても、サイズを変えてもいけない。おそらく、タックルシステム全体の問題であろうと思われる。

 主催者みたいなものだが、メダカ王はぜひボクがつかねばならないポジションと思い込んでいるもので、最もライズがある場所を選んで投げるが、今日もこれまでと同じ。遅れてやってきた能登忍さんが、ある場所に集中している。何かあるのだろうと思っていたら、案の定、魚が追っているという。どうやら、ハゼらしい。

 大和さんは、メダカマニアのレギュレーションを確認する。ハゼでもいいのかということだ。おそらく汽水だろうと思われるが、淡水域で釣れるものは、淡水と認めることにして、ハゼをかけても認定することにした。

 そのうちに中学生がどやどややってきて、いっせいに、しかも、闇雲にルアーを投げ始める。最初は寛容な態度を見せていたが、あまりにもわいわいがやがや始めるものだから、少し小言を挟む。こういう子どもたちが、雑誌や何かからバス釣りのようなものを知るより前に、自然との語らいを経験しておくとずいぶん違うんだろうなあと思いながら、彼らが本当に釣りを楽しみたいと思ったときに、ちゃんとその願いが実現できるような仕組みを用意しておいてやりたいなと考えていた。

 シャケ釣りのおじさん。ルアー投げの中学生。どたばたした雰囲気にどうやら集中力が切れそうになった頃、大和さんが釣り上げた。7cmのハゼ。意外に大きい。親指級として親指魚(ランカー)になるには、まだまだ大きい。

 見えないような小さな魚に中学生たちはちょっと不思議そうだった。中学生には帰り際、海でのルアー釣りを示唆しておく。彼らには今それがよかろう。

 結局、釣果は大和さんのハゼのみ。しかし、初代メダカ王に認定される。今回は、賞品としてスポーツヤマト御買い物権(2000円相当)が贈られることになっていたのだが、大和さんが獲ってしまったので、現金で贈呈された。山川野遊び風呂式初の賞金企画であった。

 次のメダカマニアは、新年の予定。メダカフィールドの発見報告も待っています。

Record

 
本村メダキスト雅宏

 予定されていました明星山トレッキング企画は、天候不良のため、理事の判断により中止しました。機会を改めて企画したいと思います。


投稿

テレマークスキーの最近の傾向

 いよいよ待望のテレマークスキーの季節がやってきました。少し前までは、マイナースポーツの代表みたいなものでしたが、ゲレンデでもかなり見かけるようになりました。同時にクロスカントリースキーも最近のネイチャリングの流行に合わせて新しい愛好者層への広がりを見せています。

 それにともなって、テレマークスキー用具も多様な展開を見せています。クロスカントリースキーに金属エッジを付けたものがテレマークスキーという説明の仕方では、もう間に合わないようです。

 ゲレンデでは、アルペンスキーがカービングスキーへの急激な展開を見せているのと同様に、アルペン並の装備が好まれ始めているようでもあります。歩くことよりも、滑走に中心をおいて、ヒールフリーで滑走することを楽しもうとするもので、リフトテレマークなどと呼ばれてもいるようです。

 山スキーでは、様々な斜面や雪への対応から、用具も次第に多様化していく傾向にあるようです。特に、パウダーを楽しむためのバリエーションに広がりがあって、スキー幅が99mmもある板が生まれています。

 逆に、クラシカルと最近では呼ばれているように、従来のツアー用のステップ付きクロスカントリー板にエッジを付けたダブルキャンバーの板もそれなりの味わいが好まれているようです。

 この傾向は靴にも見られます。リフトテレマークでは、プラスティックブーツがかなり普及してきました。

山テレマーク(一般的な言い方ではありませんが)では、バックルを組み合わせたり、プラスティックと革、ケブラーを適所に使ったものなどがあるようです。また、クロスカントリースキーブーツに近いものに、サポートの工夫を加えたものがあるようです。それぞれに、テレマークのスタイルに応じているわけです。

 ビンディングも、3ピン、ケーブルが主流ですが、ケーブルには様々な改良があるようです。セフティリリースも精度と扱いに進歩があるようです。

 技術にも、用具の変化に伴って、変化があるようです。

 足の前後差の大きなテレマークポジションが特徴的な滑りなのですが、カービングスキーの場合、大きな前後差は、加重ポイントが平板化したり、加重圧が分散したりするために、スキー板の性能を十分に引き出しにくいと言われています。そのため、前後差はかなり小さく、テレマークレースのレギュレーションである一足分にならない場合がほとんどです。
ですから、この場合には、ヒールフリーの滑りという感じが強くなるでしょう。

 しかし、それではテレマーク本来のおもしろさを損なうのではないかという立場も一方にはあって、クロスカントリースキーに毛の生えたような、正確にはエッジの生えたようなものを使ってダウンヒルを楽しむ動きも活発です。こうした用具では、大きく前後差をとった、いわゆるクラシックテレマークというスタイルのカテゴリーに含めて考えればいいようです。

 僕自身のシステムは、こんなところです。全部3ピンです。

  1. 簡素な革靴+クロスカントリーの板(ステップ付き)
  2. 簡素な革靴+少しサイドカーブのあるテレマーク板(ステップ付き)(これは、頑丈な革靴と組み合わせる場合もあります。)
  3. 頑丈な革靴+72mm幅のレースレギュレーションの板(ステップなし)
 フィールドに合わせてこれらを使い分けています。それぞれに楽しくそれぞれに難しい。それがまたテレマークの魅力だと思います。
 
裸石(テレマーカホリック)

編集部より

 初めてのジュニアの報告を載せてみました。ジュニア会員の原稿にはわずかですが、図書券を進呈しています。どうぞ、活発な投稿をお寄せください。(ま)


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