スノーシュー & XC スキー教室 Presented by 黒部青少年の家

クロカンスキーツーリングを楽しむの図

 2003年の今年も、黒部青少年の家から風呂式にクロカン教室の講師の依頼が来た。2月8日(土)〜9日(日)の1泊2日の日程だ。それぞれの日に5名を派遣して欲しいとのこと。風呂式のメーリングリスト等で参加できる人を募ってどうにか間に合った。

 以下、当日の記録です。

2月8日(土)スノーシュー & クロカンスキー練習

スノーシュー編

 天気は曇っているものの、風も無く穏やかな日より。視界も随分いい。午前10時より黒部青少年の家で、開会式(?)を行う。私は家を出るのが遅れて危うく遅刻するところだった。(^^;

 当初の予定では、土曜日は青少年の家近辺でスノーシューやクロカンの練習して、日曜日に近くの新川牧場まで車で移動して、クロカンスキーで青少年の家までのツーリングをする予定だった。しかし、どうも予報では日曜日の天候が思わしくない。最悪雨が降りそうなのだ。風呂式の能登忍代表の判断により、予定を変更して土曜日も新川牧場までバスで上げてもらうことにする。見晴らしがよい土曜日のうちに展望を楽しんでもらおうという配慮だ。明日はまず眺望は望めない。

牛舎付近での参加者の画像

 バスで新川牧場まで移動する。参加者は、子どもが20人くらいとその父兄が5人ほどだ。ほとんどのものがスノーシューもクロカンスキーも経験が無い。4つの班に分かれて一応班別の行動をとることになった。私は、父兄の班だ。

 しばらく雪が降っていなかったので、ある程度雪は締まりスノーシュー無しでも歩けないことはないが、無しだとちょっとしんどいかなという雪質だった。みな初めて履くスノーシューに戸惑いながらも、恐る恐る歩いている。とりあえず、牛舎の上のほうにある展望のよい広場を目指すことにする。

 やはり、履きなれないせいかほんの5分も歩かないうちに汗だくになっている方もいたりするが、薄着になってもらって先へ進む。途中林道横の斜面を登り降りしたりする。登りはともかく、下りは皆こわごわである。ちっとも怖くないのに。しょうがない、激しく急なところを降りて見せて、結構安定性が高いものだというところをみせようと、ということでそんな斜面を降りて見せた。やや足元から雪崩ていたが、楽々急斜面を下りられるのをまじかにした参加者は、スノーシューの実力に驚いていたようだ。:p)

 次第に、みなスノーシューでの歩行にも慣れてきて、積極的な方は、果敢にいろいろチャレンジしておられた。きっとそういう姿勢が、楽しみを倍増させるんだなと思う。広い牧場をわたって、とある広場に出た。目指す昼食ポイントである。黒部扇状地を眼下に見下ろし、富山湾から後立山まで一望のもとに見渡せる。早速昼食だ。

新川牧場より朝日岳を望む画像

 尻が冷えないようにスノーシューを座布団代わりにして雪の上にすわり弁当を広げる。もちろん、ビールを忘れていないけない。:p)

 昼食後、みな斜面にも慣れたのか、結構な斜面を登り降りして遊んでいた。

 牧場に戻るのに、広々とした雪原や林道だけでは面白くないだろうと、横の林に入ってみる。広々としたところも開放感があっていいが、林の中も地形に変化があって面白い。行きと違って帰りは皆の足取りも軽く、途中横の林に入ったり寄り道しながら牛舎まで戻ったが、行きよりも時間がかからなかった。スノーシューは歩くだけなのですぐに上手になれる。牛舎付近で全員揃うのを待って、牧場下部をさらに下ってスノーシューの講習終了。みなさん、おもしろかったと言っておられたので、楽しんでもらえたようだ。バスで青少年の家まで戻る。

スノーシューで林間を楽しむの図

クロカンスキー基礎練習編

 青少年の家でしばし休憩した後、グラウンドで明日のクロカンスキーツーリングに備えて基礎練習。

 スキーの履き方や、道具の扱い方などは、プロの教師である本村さんに任せて、私は練習用のトラック作りに励む。もちろん踏んでないところでも歩けるのだが、しっかりコースを作ったほうが最初の練習にはよい。グラウンドを何回も往復して班毎に練習できるようにトレースを刻んでおいた。

 まずは、ストックを突かずに摺り足で歩く練習。大きくてを振って歩くのだが、実は私はこれが苦手で、よく手と足が同時に出たりする。こっそり私も練習する。:p)

 クロカンスキーは幅が狭いので横方向に不安定だ。うまく左右のバランスが取れるようになると歩きやすくなる。うまくスキーを滑らせることが出来るようになると、1歩で3mも5mも進めるようになる。そうなるとこりゃ、楽チンです。スノーシューを徒歩だとすると、クロカンスキーは自転車みたいなもんですね。もっとも実際のツーリングでは、下り以外では、なかなかうまいこといきませんが。

 続いて、ツーリングに出ると必ず遭遇する下りの練習。みな雪国の人間なので普通のスキーの経験はあるものの、初めてのクロカンスキーだとそう簡単には行かない。道具が不安定なので、アルペンスキーでは坂と呼べないようなところでもものすごい急斜面に思えてくるのだ。誰かがクロカンスキーは「登りが楽しくて、下りが怖いスキーだ」と言っていたのを思い出す。

 しかし、難しいことはない。みな曲がろうとか、減速しようとか考えるから失敗するのだ。ただ板を平行に保って、まっすぐ行くのみ。停まるのは勝手に停まるのを待てばよいのだ。簡単、簡単。と言うのは本当に簡単だ。:p)

 最初はみなこけていたが、何度かやっているうちに次第に慣れてきてみな転ばずに下まで降りれるようになった。登りの練習も少しした。これで明日のツアーも大丈夫。多分ね。:p)

2月9日(日)クロカンスキーツーリング編

 夜半から降っていた雨も朝には上がったようだ。天気予報では、昼から晴れてくるという。雪は湿り、あまりコンディションはよいとは言えないが、雨が落ちていないだけましだ。それにしても、だいぶ積雪量が減っているのが気になる。

 午前9時頃新川牧場の下部まで移動。当初の予定では、牛舎あたりからスタートする予定だったが、昨日スノーシューで歩いているので割愛。実は、この部分に下り坂が多く、初心者は転びまくって体力の消耗が激しいのだ。おそらく、今回は積雪量が少ないために、スキーを脱いで歩く場面も多いと予想されたので、ちょっとコースを短くしたのだった。

 今日は、一応スタート時は班毎に出発するが、どうせ人毎にペースが違うので、班とは無関係に行動してもよいこととする。先頭を私が、しんがりを本村さんが務めることにする。まずは、田んぼからスタート!

 やや下りの田んぼを300mほど進むと、しばらくスキーを脱がなければいけなかった。この時点で、先頭と最後尾の間はすでにかなり開いているようだ。ま、どうにかなるでしょ。:p)

 アスファルトの道をスキーを担いで行くとカモシカに遭遇。カモシカはよく見かけるが、アップの写真が撮れるほど近くに現れることはめったにない。チャンスとばかりにカメラを取り出そうとするが、その間に子どもが「あー、カモシカだ!」と大声をあげたので、あっという間にいなくなってしまった。残念。

動物の交差点の画像

 再び田んぼに戻ってスキーを装着。ここらあたりはケモノの足跡が多いところだった。イタチかなにかの小型の足跡が目立った。さらに、何度かスキーを脱いだり履いたりするうちに、前半のハイライトの林間のコースへ入った。ここは、結構傾斜もあり、スリリングな場所だ。みな歓声(悲鳴?)を上げて滑っている。こけても楽しいのが、クロカンスキー。:p)

下りを楽しむの図

 いったん全員がそろうのを待って、ツアーの後半部分へ向けて出発。遅れていた人はバスで、徒歩部分をショートカットしたそうだ。後半部は、冬期間通行止めになっている割に広い林道。途中、切り通しになった林道の法面に登って滑り降りたりしながら遊びつつ下る。

 積雪が少なくて無理ではないかと思っていた、途中の荒れ地(?)のようなところへ入る。以外に雪があったのだ。ススキや雑木がはえ、起伏もあって本当に楽しいところ。やはり、平坦でないところのほうが登ったり滑り降りたりで楽しいのだ。最後は、林道の法面の急斜面を下って林道に戻ったのだが、急傾斜から突然平坦になるので、みなスキーの先端が刺さって前のめりに前転して雪まみれになっていたが、大いに楽しんでいた。(w

 よく滑る林道をさらに300m程下るとそこは黒部青少年の家の裏庭。ツアーの終焉だ。みな名残惜しそうに、昨日こわごわ降りていた斜面になんども挑んでいる。このスキーの楽しみかたをわかってもらえたのだろうか。

 昼食を青少年の家で頂き、閉会式をして解散した。参加者のみなさん、ご苦労様でした。


風呂式のトップページへ戻る

「風の便り」の目次へ戻る

トップページへ戻る


info@noasobi.net