9月号

活動報告

1997年 初秋 赤木沢幻視行

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■ 山行日時     :1997年 9月 20,21日
■ 山名         :赤木沢
■ コース       :折立-太郎平-薬師沢(小屋泊)-赤木沢-赤木山,北ノ俣山-太郎平-折立
■ メンバー     :大和、森田、山田宏、水口、池田
■ 天候         :晴れ時々曇り,ガス

 初秋の土曜、早朝の肌寒さの中を、宏君の運転でー路折立ヘ。折立は、他の山行客で少々ごった返しを見せていたが、さしたる混雑もなく登山道を太郎平から薬師沢ヘとゆく。幸い天候に恵まれ、小屋泊りという安心感も有り、道中では薬師岳や遥かに黒岳(水晶岳)・鷲羽岳等々の黒部源流のパノラマを堪能し、良く整備された木道を秋風に吹かれながらの快適な行程で薬師沢小屋ヘ着く。

 まずは缶ビールをプシュ!とやっつけてから小屋の前を流れる黒部源流を散策。小屋より下流で見る岩魚の型と量に驚くが、なぜか釣り人は小屋より上流にしか居ず、当然、釣果も少ない様で有り、釣りに関心の無い私とは別に、大和氏には嘆く事しきりの光景であったようである。

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 ひとしきり源流の夕刻を楽しんだ後、小屋での夕食(山小屋としては質,量とも充分!)を済ませ、就寝までは食堂でのナイトキャップタイム。家庭的な雰囲気の小屋で、更けゆく秋の夜を楽しむ...............。

 明くる早朝、「とうとう赤木沢か‥‥」と高鳴る胸を押さえ、支度を整え小屋を出る。40分ほど源流を遡行すると右手に赤木沢の入口の小瀧が現れ、かるい岩壁をへつり、いよいよ赤木沢へ入る。

 入口付近の滑床で、上流に連なる“滝また滝”を眺めながら朝食time。紅葉の頃に来れば、また格別だろうと思いつつ、いざ登昇開始。高さ2〜3mの滝がつづれ織りのごとく重なり、水遊びをしながら“それ”をこなしていく。ほぼ高巻は一度で、山水画のただ中をー時間余り進むと、核心である大滝がそこにあった。15m足らずの高さであるが、ほぼー枚岩の垂壁より落ちる様は素晴らしいのー言!。但し、感嘆に浸るのはここ迄で、大滝を高巻した後は約ー時間、やや平凡な沢すじを詰めて行くのみであった。

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 さて、沢を詰めて稜線に出たまでは良かったのであるが、ここから帰路の遠〜いこと。はっきり言って赤木山と北ノ俣山は余計なものと言え、up&downのくり返しにうんざりしつつ、ひたすら太郎平へ。

 しかしながら道中、天候に恵まれたおかげでまたしても黒岳.鷲羽岳.黒部五郎岳.遠くは槍ヶ岳というー大パノラマをせしめる事ができ、(深田)久弥も此々より山塊を眺めたであろうと思い、感嘆に耽ってしまった。はて、折立へたどり着き、帰りじたく中の皆の顔は?と見れば、疲れは有れど一様になにがしか満足げであり、大和氏も私も数年来の念願がやっと叶い満足感とも安堵感ともつかぬ感慨でいっぱいであった。

一後記一

 今回参加の皆さんは、よく歩くので脱帽いたします。それと、赤木沢は、やはりー度は行くべきところと言えますので、今回参加出来なかった方々の為にも、あと何回か企画が立てば良いなと思います。

by 池田

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